2022/09/21

Twitchのプレジデント、Dan Clancyからの、サブスク収益配分率に関するお知らせ

Twitchコミュニティのみなさん、こんにちは。Twitchのプレジデントで、日々の事業運営の責任者でもあるDan Clancyです。このブログはストリーマーに宛てたものですが、興味のある方はどなたでもお読みいただけます。

本日Twitchは、一部のストリーマーの契約条件に関する今後の変更について、該当するストリーマーに通知をお送りしました。このブログでは、この変更の内容をTwitchのすべてのストリーマーにお知らせするとともに、ストリーマーの収益向上を支援するTwitchの戦略について広くお話したいと思います。

ストリーマーはこれまでも、そしてこれからも、常にTwitchのグローバルコミュニティの基盤です。ストリーマーのみなさんの情熱や努力、クリエイティビティが、Twitchをこのような特別な場にしています。このブログのトピックに沿って率直に申し上げるなら、ストリーマーが獲得する収益なしにTwitchはサービスを維持することはできません。これはサービスの欠点ではなく、初めからそのように設計されています。この本質的な結びつきがあるからこそ、Twitchはストリーマーのキャリアや目標を自分のことのように支援しているのです。

今後の変更をお伝えする前に、まず現在の状況について説明したいと思います。

Twitchでは、サブスクに関して、収益の純収益に対する50/50のベースライン収益配分率を適用しています。Twitchの大多数のストリーマーの契約にはこの条件が含まれています。しかし、一部のストリーマーに向けて、配信規模の拡大に応じ、通常契約にプレミアム付きサブスク契約条件を追加していた時期があります。これについて公式に発表したことはありませんが、そうした契約があることはストリーマーの間で広く知られています。しかしこれまで、誰がどのタイミングでこの優遇措置を受けられるかについて一貫した枠組みはありませんでした。そして、このプレミアム付き契約の新規提供を止めることを1年以上前に決定しました。

プレミアム付き契約を提供してきた方法を振り返り、いくつかの問題があることに気づいたのです。まず、プレミアム契約が存在することについて透明性を確保していませんでした。次に、プレミアム契約を提供する基準に一貫性がなく、ほとんどのケースで大手ストリーマーに提供していました。さらに、標準契約を結んでいるストリーマーの間で、配信規模に応じて収益配分率に差が出るのは間違っていると考えました。

すべてのストリーマーが、配信規模にかかわらず、同じ契約を結ぶことが理想的な状態です。しかし、そうした方針を定めると、すでにプレミアム付き契約を結んでいるストリーマーにマイナスの影響を与えます。プレミアム付き契約を結んでいるストリーマーの多くは、現在のTwitchを築く上で貢献してくださった方々です。収益配分率が下がることで、生活に影響が出てしまうでしょう。

そこで、現在プレミアム付き契約を結んでいるストリーマーに対しては、サブスク収益で獲得した額が10万ドルに達するまでは70/30の収益配分率を維持できるよう、調整を行いました。10万ドルを超えた収益には、標準契約である50/50の収益配分率が適用されます。本日この変更を発表しましたが、施行は2023年6月1日からです。施行日以降、ストリーマーは既存の契約が更新される日から変更内容の影響を受けます。プレミアム付き契約を結んでいるストリーマーには、すでにこの情報を含む詳細をメールでお知らせしました。また、2023年6月1日が近づいたら最新情報や施行予定などをお知らせしていきます。

通常契約にプレミアム付きサブスク契約条件が追加されているストリーマーの約90%は、この変更による現在の収益への影響はありません。影響を受ける方々に対しては、変更が施行されるまでに十分な時間をおくことに加え、他の収益獲得方法を提供することで、影響が最小限になるようにしたいと考えています。Twitchは最近、広告インセンティブプログラムの一環として広告収益の配分率を55%に引き上げており、これは大手ストリーマーにとって収益のかなりの部分を補填する良い手段となっています。今回の変更とそれによる影響を、一部のストリーマーに向けて説明したメールの内容を下に添付しますので、詳しくはそちらをご覧ください。

運営上の事情により、まれではありますが、今後もケースバイケースの判断により個別にカスタム契約の交渉をする場合があります。しかし、こうした取引を提供する頻度も取引の合計額も減らしています。

では次に、みなさんの最大の疑問にお答えします。

なぜ70/30をやめるのか?

Twitchが50/50の収益配分率を定めたのは、私たちが力を合わせる仲間であるという意思表示でした。ストリーマーのみなさんは、魅力的なコンテンツを作り、オーディエンスと交流し、コミュニティを成長させるという、素晴らしい活動をしています。パートナーであるTwitchには、みなさんの成長を可能にする製品やスタッフへの投資を続けていく責任があります。

このブログを投稿する時点で、22,000人以上の方が全てのストリーマーの配分率を70/30にしてほしい、そして支払いをもっと早くしてほしいという意見をUserVoiceに寄せています。まず、支払いについてお話しします。

すでにご存じのことと思いますが、Twitchは支払い下限額をこれまでの半分の50ドルに引き下げるという、ここ数年で最大となる支払い条件の変更を行っているところです。これは、ストリーマーがすぐに収益を受け取れるようにするための段階的移行における重要なステップで、Twitchは最終的により低い支払い下限額での即日支払いを目標にしています。

このような取り組みは、ストリーマーにメリットをもたらします。Primeサブスク、コミュニティギフト、ハイプトレイン、広告インセンティブプログラムを始めとするさまざまな機能は、過去5年間に視聴者時間あたりのストリーマー収益を毎年27%増加させています。つまり、同じ視聴者時間で比べると、ストリーマーは平均して5年前の3倍の収益を上げているのです。Twitchは収益化オプションの取り組みにより、ストリーマーが収益配分の20%を超える収益を上げられる仕組みをすでに提供しており、さらに多くの収益を上げる方法を今後も提供してまいります。

収益配分率に関する話では、Primeサブスクが忘れられがちです。PrimeサブスクはAmazonプライム会員の特典に無料で含まれているものですが、ストリーマーは通常のサブスクと同額の収益を受け取ることができます。Primeサブスクを他の収益化商品と組み合わせることで、ストリーマーは事実上の収益配分率を約15%増加させて合計65%にすることができます。この数字はストリーマーの規模と居住国により異なりますが、サブスク収益だけを見ていてはストリーマーの収益配分の全貌を知ることはできないのです。

最後に、Twitchのサービスのコストについてお話します。高解像度のライブビデオを遅延なく世界のほぼあらゆる場所で提供することは、非常にコストがかかります。基本的にTwitchビデオと同じであるAmazon Web ServicesのInteractive Video Service (IVS) の公表価格では、同時視聴者数 (CCU) 100人のライブビデオを月に200時間ストリーミングするコストは月額1,000ドルを超えます。私たちは通常こうしたコストについて話すことはありませんが、それはつまり、ストリーマーがコストを心配する必要はないからです。それよりも、自分が得意とする配信に集中していただきたいと考えています。しかし、「なぜ70/30をやめるのですか?」という質問にしっかりと答えるためには、Twitchサービスを提供するための高額なコストの話を避けて通ることはできません。

今後について

なぜTwitchがストリーマーにとって収益獲得に最適な場所なのかと尋ねられたら、私はまず第一にコミュニティがあるからと答えます。チャット欄を賑わせるミームやサブスクライバースタンプからTwitchConでのミートアップ、そしてもちろんストリーマーの収益獲得方法まで、Twitchのコミュニティはリアルで実体があります。それは、Twitchが適切なツールを用意しているからという部分もありますが、何よりもストリーマーのみなさんが自ら最も情熱を注ぎ、コミュニティを構築しているからです。

私たちはストリーマーにとって最も魅力あるサービスを提供し、これをさらにより良くしていくことができると考えています。最高のTwitchは、みなさんと共に作り上げるものです。そして、Twitchがより良く成長していくためには、みなさんからのフィードバックが欠かせません。いつものように、フィードバックがあれば、ぜひTwitch UserVoiceからお知らせください。

今後ともよろしくお願いいたします。

  • Dan Clancy

影響を受ける可能性のあるストリーマーに向けたメール:

 

こんにちは、[username]さん

このメールは、「70/30」と呼ばれるプレミアム付きサブスク契約を結んでいたTwitchパートナーにお送りしています。

プレミアム付き契約を結んだストリーマーとして、Twitchの発展において重要な役割を果たしてくださり、ありがとうございます。あなたがこれまでに築いてきたコミュニティやTwitchでの活躍に心から感謝し、今回の変更ができる限りスムーズであるように、細心の配慮を行っています。過去12ヵ月の収益を拝見したところ、あなたのサブスク収益は今回の変更による影響を受けるものと考えられます。そのため、事前に計画を立てていただけるよう、移行まで十分な時間をとりました。

下に記した変更内容が、2023年6月1日以降に迎える契約更新日から有効となります。契約更新日の120日以上前には、リマインダー通知をお送りします。また、Twitchコミュニティ全体へのお知らせをブログで公開し、その中でもこの変更に関する情報を掲載します。変更内容は次のとおりです。

  • 引き続きすべてのサブスクティアを対象に、年間最大100,000 米ドルのサブスク収益を上限として、70%のサブスク収益配分率を提供します。
  • サブスク収益が100,000 米ドルを超えた場合、12ヵ月の残りの期間のサブスク収益配分率は、通常のパートナー収益配分の割合 (ティア1サブスクは50%、ティア2サブスクは60%、ティア3サブスクは70%) になります。
  • 100,000 米ドルの上限額は、年間契約の更新日を起点とした12ヵ月間にわたり計算されます。100,000 米ドルの上限額は、次の12ヵ月間の初日にリセットされ、その後も12ヵ月ごとにリセットが繰り返されます。
  • この変更が実施されると、100,000 米ドルの上限額への進捗状況が、クリエイターダッシュボードで確認できるようになります。
  • 100,000 米ドルの上限額は、Primeサブスクを含むすべてのサブスク収益に適用されます。その他の収益 (広告やビッツなど) には影響しません。

Twitchは最近、広告インセンティブプログラムを導入し、広告の収益分配率を純広告収入の55%まで引き上げました。これは、ほとんどのストリーマーにとって大きな変更です。まだ利用していない方は、このプログラムによって広告収益を得られる可能性があります。このプログラムの詳細と参加方法については、こちらのリンクからご覧になれます。

Twitchはコミュニケーションと率直な対話を大切にしています。ご不明な点がありましたら、Partner Helpまでお問い合わせください。

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