Twitchコミュニティの安全を維持: 2020年 Twitch透明性レポート

本日、Twitchの安全性への取り組みをよりオープンにするための重要なステップとして、2020年1月から12月までの期間を対象とした初のグローバルな「透明性レポート」を発表しました。Twitchの安全性に対する取り組み、コミュニティガイドラインとサービス利用規約の順守を徹底するための措置、政府からの情報提供要請への対応などを明確にすることが、Twitchサービスの安全性を高める取り組みを信頼していただく上で極めて重要であると私たちは考えています。

Twitchを誰もがつながって共に創造できる場所にするためには、クリエイターとそのコミュニティがTwitchのサービスを安心して使えるようにする必要があります。私たちはTwitchのコミュニティの安全性に深く配慮し、その安全を守ることに取り組んでいます。そのために、ここ数年は投資を増やし、プロダクトやポリシー、運営上の安全性に重点を置いてきました。透明性レポートの作成は、アカウンタビリティ（説明責任）の重要な指標です。私たちは、Twitchの安全性を向上させるために直面している障害と、その解決に向けてどのように取り組んでいるかを正直に伝える必要があります。コミュニティとしての成長を確認できるよう、今後は透明性レポートを年に2回発行する予定です。また、私たちには、多様なグローバルコミュニティにとってTwitchを安全で包摂的な場所にするために行っている取り組みを皆様にお知らせする責任もあります。

2020年、Twitchは上半期から下半期にかけて配信チャンネルの総数が40%増加するなど、飛躍的な成長を遂げました。チャンネル数の増加に伴い、Twitch全体で送信されたチャットメッセージ数が33%増えるなど、視聴数とエンゲージメントも増加しています。この大幅な成長を考えると、それに応じて報告の総数が増加し、すべての報告カテゴリーにおいて報告に対応するペナルティ措置が増加したのは当然のことと言えます。

しかし、成長は出来事の一部にすぎません。ペナルティ措置の増加は、拡大するコミュニティの需要に応えられるように運用能力を向上させた結果でもあります。この1年間だけでも、ユーザーからの報告を検証して対応するモデレーションチームの人数を4倍に増やし、これによって報告への対応にかかる時間を平均96%短縮しました。2020年を通して各チャンネルがモデレーションの取り組みを強化したことも、ペナルティ措置数の増加に繋がりました。チャンネルの所有者は、AutoModやモデレータービューといったTwitchが提供するツールの活用やモデレーターの任命などを行い、自身のコミュニティ基準を維持するための断固たる対応を行っています。

ユーザー報告に基づいて取られる措置には、Twitchのクリエイター、モデレーター、社内安全チームによる懸命な努力と、彼らの活動を支えるプロダクトや機能への開発努力が反映されています。2020年には、安全のためのツールとソリューションに次のような改善を行いました。

モデレーション

• モデレーターの活動に役立つ「モデレータービュー」を新たに開発しました。これはチャンネル内でモデレーションを行うために必要なツールがすべて揃った、自由にカスタマイズできるモデレーター用のツールです。このツールによって、Twitch全体でのモデレーションの対応範囲が大きく広がりました。
• モデレータービューに追放解除の申請機能を追加して、モデレーターがチャンネルレベルでの追放措置の解除を能率的に管理できるようにしました。

機械学習

• 攻撃的なユーザー名を検出する機械学習モデルの導入により、こうした攻撃的なユーザーのブロック件数は前年比で3倍に増加しました。
• また、ウィスパーを利用したスパムを検知することで、ウィスパーを利用したスパムに関する報告数が上半期から下半期にかけて70%減少しました。
• フィッシング配信の取り締まりを行い、これに関与したアカウントの凍結措置を増加させました。

コミュニティの透明性

• 報告を行ったコミュニティメンバーに対し、報告を受け付けたことの確認や措置が取られた場合の通知などのフィードバックを行っています。
• ペナルティ措置の対象者が違反の内容を理解して、今後は違反を回避するよう、ペナルティ措置の通知に違反コンテンツに関する詳細を含めています。
• オンラインの安全性の専門家やTwitchのクリエイターなど8名のメンバーからなるTwitch安全諮問協議会を設立しました。設立以来、諮問委員たちはTwitchのポリシー策定とプロダクト開発に役立つ貴重なフィードバックを提供しています。
• コミュニティガイドラインを、より明確かつ明快になるよう改訂しました。これには、チャンネル利用停止の回避やDropsキャンペーンに関するポリシーの明確化や、「裸体と服装」や「ヘイト関連行為および嫌がらせ行為」に関するポリシーの大幅な改定などが含まれます。

安全の追求に終わりはありません。私たちは、これまでに達成したことを誇りに思う一方で、常にもっとやるべきことがあると自覚しています。Twitchをより安全に利用していただけるよう、今後も、新たなモデレーションツールや機械学習モデルの導入、ポリシーの改訂など、安全性に関する複数のアップデートを予定しています。

今回はTwitchにとって初の透明性レポートとなるため、皆様から寄せられるご意見を真摯に受け止めて、今後のレポートを改善する方法を考えて参ります。そして何よりも、私たちの成長を報告し、継続的に改善していく責任を示すため、Twitchにおける安全性の全体像がわかるレポートを提供していきたいと考えています。

このレポートに関する質問がコミュニティから寄せられることを考え、3月2日正午 (太平洋標準時) に行われるクリエイターキャンプのライブ配信で、皆さんからのご質問にお答えします。VODには、日本語、韓国語、繁体字中国語、ブラジルポルトガル語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポーランド語、ロシア語、スペイン語、トルコ語の字幕を追加して、1～2週間で公開する予定です。それまでの間、UserVoiceでフィードバックをお寄せください。また、このブログにFAQ (よくある質問) を追加しますので、最新情報をご確認ください。